第21回高校生シンポジウム〜未来を拓くプラズマ科学と先端技術 〜
集まれ高校生研究者!〜

2024年1月27日(土)
九州大学筑紫キャンパス 総合研究棟 (C-CUBE))

開催趣旨

一般社団法人プラズマ・核融合学会では,これからの世界を担う高校生の皆さんが最先端の科学や技術に触れ,自ら考える機会を提供することを目的に,2003(平成15)年から「高校生シンポジウム」を開催しています。本年は2024年1月27日(土)九州大学筑紫キャンパスにおいて第21回高校生シンポジウムを開催予定です。発表分野はプラズマや核融合に関するテーマだけでなく,その他の科学・技術分野を広く受け入れます。


第16回より、プラズマ・核融合学会の会員が全国的なネットワークをつくり,高校生の皆さんに大学の研究室で「総合工学のフロンティア」を体験してもらう「事前プラズマ実習」を受け入れました。今年も同じ形式で実施する予定です。また、この実習による成果をシンポジウムで発表していただくことを推奨しています。


また、本シンポジウムでは発表の審査を行い,優秀な口頭発表,ポスター発表に対して,プラズマ・核融合学会より表彰があります.科学技術に興味ある多数の高校生ならびに高専の1〜3年生の皆さん、ぜひ本シンポジウムでの発表にチャレンジしてください。

事前プラズマ実習について

科学技術に興味ある多数の高校生ならびに高専の1〜3年生の皆さん、
ぜひ本シンポジウムでの発表にチャレンジしてください!
概 要 ☆ 実習の流れ ☆ 実習受入研究室一覧 ←順次追加していきます


概 要:
高校生シンポジウムは、一般社団法人プラズマ・核融合学会が、2003年より開催しております。このシンポジウムでは、高校生が日頃行ってきた科学研究の成果を発表していただき、優秀な研究発表に対しては表彰を行って参りました。2018年からは、全国規模でプラズマ・核融合に関係する大学の研究室で実習の場を高校生に提供出来るようになり、その実習・研究内容を、このシンポジウムで発表いただくことが可能になりました。ご興味のある方は是非、ご参加ください。シンポジウムの聴講のみも歓迎いたします。

研究内容と発表方法は、ご希望のスタイルを組み合わせてご選択いただけます
研究内容
発表方法
スタイル1:
プラズマ・核融合学会が提供する全国の大学研究室に出かけて研究実習を行う
スタイルA:
会場で、口頭発表する (zoom 配信もします)
   *希望すれば別途、ポスター発表で議論することも可能です
スタイル2:
高校など日常の場で研究した成果
スタイルB:
高校等から zoom を使って、 オンラインで、口頭発表する
   *ポスター発表、施設見学等には参加できません

研究テーマの例
・ プラズマを使って表面の性質を変えてみよう
・ プラズマ超電磁砲? プラズマガンを見てみよう
・ 真空放電が開くプラズマ科学の扉
・ レーザーを使って見えないものを見てみよう 等々
  *研究テーマ、受入大学の詳細はこちらをご覧ください

実習の流れ:高校生シンポジウムへの参加発表申し込みの最終締め切り(実習以外の研究発表の場合)は、2023年12月8日(金)です [申込書(Word) ]

  • (1)プラズマ実習を希望される方は,2023年6月12日(月)までに、申込書(Word)をダウンロードして記入いただき、学会事務局までお申し込みください。
     ・複数の実習申込のあった研究室につきましては、学会事務局で調整し、6月30日前後に結果をお知らせいたします。
  • (2)事前打ち合わせ
  • (3)実習(1〜2日)(6月−8月)
  • (4)事後打合せ(データ解析,発表準備)
  • (5)高校生シンポジウムにて発表(1月27日土)




★「事前プラズマ実習」受入研究室一覧 [2023/5/2現在]
 学校名をクリックすると説明文にリンクします。研究室は順次追加していきます

北大(佐々木研)東北大(金子・加藤研)宇都宮大(東口研)筑波大(坂本研)東大(江尻・辻井研)日大(荒巻研-1)日大(荒巻研-2)日大(浅井研-1)日大(浅井研-2)富山大(波多野研)金沢大(田中・石島・中野研)核融合研(吉村信研)名大(大野・田中研)京大(門研)京都工繊大(比村・三瓶研)阪大(上田研)大阪公立大(松浦研)大阪公立大(白藤研)兵庫県立大(福本研)兵庫県立大(菊池研)広島大(難波研)広島大(桧垣・伊藤研)愛媛大(神野研・前原研)九大(出射・池添研)九大(花田研)




北海道大学(プラズマ応用工学研究室)
実習テーマ:レーザーを使って見えないものを見てみよう

実施場所:北海道大学
http://tyche.qe.eng.hokudai.ac.jp/
内容:レーザー光は整った波としての性質を持っていて,この点が普通の光と異なります。このテーマでは,レーザー光を使ってCD, DVD, ブルーレイディスクに記録された目には見えない細かなパターンを調べてみます。CDには音楽しか記録できないのにブルーレイディスクには高精細な映画を記録できる理由が理解できるようになるでしょう。このようなレーザー光の性質はプラズマの性質を調べる実験でも役立てられています。

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東北大学(金子・加藤研究室)
実習テーマ:プラズマ空気清浄器の特性を測定してみよう!
 

実施場所:東北大学工学部
 
内容:いま大気圧空気プラズマを発生させ,空気中に生成した活性種を利用し,医療・農業・環境分野へ応用する研究が盛んに行われています.例えば,市販の空気清浄器では,プラズマで発生した紫外線や活性種の殺菌効果を活用しているものがあります.さらに最近では,プラズマを植物に照射すると,活性種の効果により,植物が病気に感染しにくくなる「植物免疫」を活性化することも分かってきました. 本研究テーマでは,このプラズマによって生成される活性種の測定実験を行います.具体的には,市販のプラズマ空気清浄器を使い(もしくはプラズマ装置を自作し),プラズマの特性を測定するとともに,どのような種類の活性種がどれくらい生成されているかを観測します.最終的には,活性種の組成を制御するためには,何が必要かを一緒に考えて実現することを目的としています.

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宇都宮大学(東口研究室)
実習テーマ:レーザー生成プラズマから発生するEUV光や高速イオンのスペクトルを測ろう ~次世代の半導体デバイスの実現に向けて~

実施場所:宇都宮大学陽東キャンパス
http://photonics.sixcore.jp
内容:本研究室では,高温高密度のレーザー生成プラズマから放射される極端紫外 (EUV) 光や高速イオンのスペクトルを評価し,次世代の半導体デバイス(CPUやメモリー)を実現するためのEUV光源を開発しています.実習では,必要になるレーザー技術やEUV光・高速イオンのスペクトルを測定します.
フェムト秒からナノ秒のレーザーパルスをレンズで真空中に置かれた金属に集光照射すると,固体の金属は第4の状態のプラズマが生成されます.生成されたプラズマは高温・高密度で,真空中に膨張します.このとき,可視光からX線まで広いスペクトルをもつ発光が起こると同時に,高価数の正イオンも発生します.ここでは,極端紫外 [Extreme ultraviolet (EUV)] 光と呼ばれる紫外光とX線の間にある光や高エネルギーの正イオンのスペクトルを測定し.これらの基礎研究がどのように産業応用に関わるのかも調べてみましょう.

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筑波大学(坂本研究室)
実習テーマ:プラズマからの光を分解して見てみよう
小型のプラズマ生成装置の中で水素のプラズマが光っている!

実施場所:筑波大学
https://www.prc.tsukuba.ac.jp/wp/
https://www.prc.tsukuba.ac.jp/~sakamoto/
内容:プラズマはオーロラのようにきれいな色で光ります。プラズマからの光は、プラズマを作っているイオンの種類によって異なります。どのような波長の光が含まれているのでしょうか?分光器と言われる光を分解する装置を使って、水素やヘリウム、ネオンなどのプラズマから出てくる光の波長を調べます。実習では、高周波を使ってプラズマを作る体験もします。高周波のパワーを上げていったらプラズマはどうなるでしょう。
実習では、世界最大のタンデムミラー型プラズマ閉じ込め装置の見学も行います。その大きさを実感しよう!

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東京大学(江尻・辻井研究室)
実習テーマ:プラズマと電場・磁場


実施場所:東京大学・柏キャンパス
http://fusion.k.u-tokyo.ac.jp/
内容:高温のプラズマは負電荷をもつ電子と正電荷を持つイオンから構成されます。そのため、プラズマ実験装置では電場・磁場でプラズマに影響を与えたり、電場・磁場を用いてプラズマの状態を知ることができます。この実習では、高温プラズマを生成するトカマク装置を見学してもらうとともに、電場や磁場を用いた遠隔信号伝送を体験します。具体的には、音声信号を、磁場や電場に変え、離れた所で磁場や電場を受けて、音声信号に復元することを目標に、自分たちで様々なデザインのアンテナを製作し、どのようにすれば、音声がきれいに伝えられるかを調べます。

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日本大学(生産工学部・荒巻研究室)その1
実習テーマ:レーザーを使ってプラズマの氷を作ろう
左:レーザー冷却の光学系。カルシウムを同位体分離してイオン化するとともに、レーザー冷却するため、複数のレーザーを制御してプラズマに照射します。
右:レーザー冷却法によって固相になるまで冷却されたプラズマ。温度は数十ミリケルビン程度と、絶対零度に近い値になっています。

実施場所:日本大学津田沼キャンパス
http://aramaki-lab.ee.cit.nihon-u.ac.jp/
内容:実験室や自然界では、プラズマの多くが高温な気体として存在しています。しかし、レーザー冷却といわれる技術が開発されたことで、不思議なことですが、レーザーを使ってプラズマの温度を非常に低温まで下げることができるようになりました。レーザーをうまく制御すれば、プラズマの温度を絶対零度近くまで下げてプラズマの氷を作ることができます。実習では、レーザー冷却の原理を学んだ後、レーザーを操作してプラズマの氷作りに挑戦してみましょう。

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日本大学(生産工学部・荒巻研究室)その2
実習テーマ:光の位相を制御して光の渦を発生させよう
一番左:光渦を生成させるためのホログラム。
真ん中と右:生成された光渦と平面波の干渉模様と位相の空間構造。

実施場所:日本大学津田沼キャンパス
http://aramaki-lab.ee.cit.nihon-u.ac.jp/
内容:近年、電磁波の位相制御技術を用いた応用がさまざまな分野で進められています。例えばフェイズドアレイレーダーは小さなアンテナの集合体で、それぞれのアンテナから放射される電波の位相を制御することで、広い範囲を瞬時に観測することが出来ます。光の分野でも、空間光変調器と呼ばれる装置を使って、光の位相構造を制御できるようになってきています。この実習では、光の基礎的な事項と位相変調による電磁波の制御について学んだ後、計算機生成ホログラムと空間光変調器を用いて渦状の位相構造をもつ光(光渦)の生成実験を行います。

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日本大学(理工学部・プラズマ理工学(浅井)研究室)その1
実習テーマ:秒速500km! プラズモイド衝突を観測しよう

実習場所:日本大学理工学部 船橋キャンパス
http://www.phys.cst.nihon-u.ac.jp/~plasma/
内容:衝撃波の発生を伴うプラズモイド衝突は高温プラズマを生成する方法としても注目され,日本大学では全長およそ10mの直線型装置を使い,音速をはるかに超える速度でプラズモイドを衝突させる実験を行っています。太陽フレアなどでも観測されるプラズモイド加速やそれにともなう衝撃波の発生の様子を,超高速度カメラやレーザー干渉計などを使って観察し,プラズマの性質や計測方法について勉強してみましょう。

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日本大学(理工学部・プラズマ理工学(浅井)研究室)その2
実習テーマ:プラズマ超電磁砲?! プラズマガンを見てみよう

実習場所:日本大学理工学部 駿河台キャンパス
http://www.phys.cst.nihon-u.ac.jp/~plasma/
内容:磁化同軸プラズマガンは,「レールガン」と同様に電磁力でプラズモイドを加速・射出します。この実習では,まず,小型のレールガンをつくってその原理を理解します。次に透明石英製の真空容器に設置された磁化同軸プラズマガンを使ってプラズモイドを打ち出し,その様子を超高速度カメラで撮影,プラズマの振る舞いについて調べます。

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富山大学(波多野研究室)
実習テーマ:プラズマを使って物質を作っている元素を分析しよう

実施場所:富山大学五福キャンパス
http://www.hrc.u-toyama.ac.jp/jp/
内容:プラズマ中の粒子に大きな運動エネルギーを与えて物質に照射すると、物質を構成する原子をはじきとばします。はじき飛ばされた原子はプラズマに飛び込み、その中で発光します。光の波長を測定することで、物質を構成する元素の種類がわかります。この実習では身の回りにある物質を、グロー放電発光分析と呼ばれる方法で分析します。

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金沢大学(田中・石島・中野研究室)
実習テーマ:1万度のプラズマを使って何でも溶かして、自然界には無い役立つ微粒子を作ってみよう
左:原料投入時の超高温誘導熱プラズマからの発光。分子からの発光が見られます(分子発光の強度をカラー表示),右:誘導熱プラズマで大量に生成した機能性TiO2ナノ粒子

実施場所:金沢大学
http://epel.w3.kanazawa-u.ac.jp/
内容:熱プラズマは,ガス温度10000度にも達する「超高温高気圧のプラズマ」です。この熱プラズマに固体材料粉体を投入すると,溶融・蒸発し,さらに原子化できます。この実験では熱プラズマ中での粉体蒸発の様相を高速度カメラで観測します。熱プラズマで原子化した粒子の急冷過程を制御することで「役立つナノ粒子」を生成できます。

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核融合科学研究所(吉村信次研究室)
実習テーマ1:プラズマの流れを測ってみよう
直線型高密度プラズマ発生装置HYPER-I

実施場所:核融合科学研究所
http://www.nifs.ac.jp/
内容:プラズマは高温の電離気体ですが、その運動は流体として取り扱うこともできます。方向性プローブと呼ばれる計測器を使ってプラズマからイオンの電流を取り出すことで、プラズマの流れ速度を測定してみましょう。どんな条件にすれば速い流れができるのか?台風のような渦はできるのか?いろいろ調べてみましょう。実験にはHYPER-Iという装置を使います。
または
実習テーマ2:プラズマで電車を走らせよう
実施場所:核融合科学研究所
http://www.nifs.ac.jp/index.html/
内容:プラズマは負の電荷をもつ電子と正の電荷をもつイオンの集合体です。これらの荷電粒子の数にアンバランスが生じることでプラズマと装置の壁の間には電圧が発生します。この電圧を利用して、模型の電車を走らせてみましょう。どんなプラズマをつくって、どんな形の電極をどこに入れれば、より速く電車を走らせることができるのか調べてみましょう。実験にはHYPER-Iという装置を使います。

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名古屋大学(大野・田中研究室)
実習テーマ:プラズマの動きを超高速カメラで見てみよう
プラズマ装置と超高速カメラ

実施場所:名古屋大学
http://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/plaene/j-index.html
内容:ほとんどのプラズマは止まっているように見えますが、実はダイナミックに動いています。その動きをビデオカメラより1万倍くらい速い高速カメラでみたらどのように見えるでしょうか。実習では、名古屋大学にある超高密度プラズマ装置NAGDIS-IIやプラズマボールを使って、プラズマの動きを観察します。いろいろな条件を変えることで、動きの変化を調べてみましょう。新たな発見があるかもしれません。

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京都大学(門研究室)
実習テーマ:真空放電が開くプラズマ科学の扉
希薄な空気の真空放電(実は真空ではないのだ)

http://www.iae.kyoto-u.ac.jp/complex/
内容:中学で学んだ「真空放電」は,より正確には「低圧グロー放電」というプラズマ生成装置の歴史的名称で,量子力学,原子分子物理,放射線,プラズマ科学等の発展に大きな役割を果たしました。実習では,人工的に生成したプラズマから放出される光のスペクトル計測を通じ,発光の原理を学び,量子状態を調べます。先人達の思考の軌跡を辿るとともに,現代科学のツールを用い,現象を見つめる「目」を養いましょう。

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京都工繊大(比村・三瓶研究室)
実習テーマ:プラズマって何? -プラズマワールドを覗いてみよう-

実施場所 京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス
http://nuclear.es.kit.ac.jp/
内容:原子や分子は原子核と電子から作られており、全体として電気的に中性です。それら原子や分子が多数集まることで、物質は作られています。ところが、それら原子や分子を原子核と電子に分解した状態でも、物質を作ることができます。このようにして作られた物質を‘‘プラズマ’‘と呼びます。物質がプラズマの場合、原理的に、(1)核融合エネルギー発電所や、(2)3次元ナノメモリーなどのエレクトロニクス部品が作れるだけでなく、(3)気体・液体・固体の物質の三態では生じない化学・生体反応まで引き起こせます。これらは、いずれも10年、20年後の世界が必要とするであろうモノと技術です。私たちの研究室で、(1)~(3)に関する[1]最先端プラズマ研究の授業を受けて、[2]実際に実験設備と実験の様子を見て、そして、[3]10年、20年後に、プラズマで世界はどう変わっているのか、皆さんが想像する未来社会の様子を発表してください。

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大阪大学(上田研究室)
実習テーマ:プラズマで金属を彫刻してみよう
実施場所 大阪大学 吹田キャンパス
http://www.eie.eng.osaka-u.ac.jp/~supraweb/
内容:金属にプラズマを当てると、その表面に微細なナノ構造が形成されることが知られています。大阪大学のプラズマビーム装置を使ってこのプラズマによる彫刻を行い、どのようなナノ構造ができたのか電子顕微鏡で観察します。ナノ構造の形成メカニズムや、ナノ構造をどのように応用できるか、そのためにはどういうナノ構造の形状が最適か、考えてみましょう。

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大阪公立大学(放射線安全管理学研究室)(松浦研究室)
実習テーマ:プラズマ生成装置を作ってみましょう

実施場所 大阪公立大学中百舌鳥キャンパスC14棟
https://www.osakafu-u.ac.jp/info/campus/nakamozu/
内容:プラズマを作るのには、大掛かりで高価な実験装置がないとダメなのでしょうか?いえいえ、放電の形式、放電のためのガスを選択することにより、簡単にプラズマを作ることが可能です。もちろん、高圧ボンベからガスを供給したり、高電圧を使ったりするため、細かな実験上のノウハウや注意事項を理解する必要があります。私たちの研究室では、自作のプラズマ源で生成したプラズマジェットを照射した水中での化学反応を調べるとともに、紫外線や放射線の照射効果との比較を行っています。この実習では、簡単なプラズマ源を組み立て、プラズマ照射を体験していただきます。

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大阪公立大学(プラズマ工学研究室)(白藤研究室)
実習テーマ:プラズマはガラス板を突き抜ける!?

実施場所 大阪公立大学 杉本キャンパス
http://t-shirafuji.jp/
内容:大気圧プラズマジェットは,真空装置不要で生成できる簡便なプラズマですが,条件が整うと,まるでガラス板を貫通したかのような現象が起こります.なぜこんな不思議なことが起こるのかをみんなで考えてみましょう.

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兵庫県立大学(福本研究室)
実習テーマ:2秒で日本縦断,高速プラズマ発射!「プラズマ銃」ってなに?

実施場所:兵庫県立大学
URL:https://www.eng.u-hyogo.ac.jp/outline/oc/contents/b.html
内容:プラズマをつくる方法は色々とありますが,その中でもプラズマ銃(ガン)でつくって飛ばす方法を実習します.プラズマ銃にケーブルを巻いてコイルをつけて,水素やヘリウムガスを入れて放電させるとドーナツ形状の磁化プラズマができて,遠くに飛ばすことができます.この磁化プラズマの塊は,色々と面白い性質を持っていて,その磁場構造は宇宙,太陽で爆発的に起きているプラズマ現象と類似しています.その磁場の空間分布を計測して,プラズマの自己組織化の特徴を調べます.

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兵庫県立大学(菊池研究室)
実習テーマ:作成中


実施場所:兵庫県立大学
URL
内容:作成中

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広島大学(難波研究室)
実習テーマ:強力なプラズマを作って魔法の窓を実現しよう 〜プラズマウィンドウの開発〜
当研究室では高密度アークプラズマを発生させ,大気と真空を隔離できる革新的な窓(プラズマウィンドウ)を開発しています.本実習ではプラズマが実際に圧力隔壁として機能するかを調べる実験を行います.

実施場所:広島大学西条キャンパス
https://www.plasmasciencelab.com/
内容:非常に圧力が高い強力なプラズマを発生させると,空気は通過できないが,X線やイオン・電子は自由に行き来できる魔法の窓やカーテンになります.この魔法のカーテンが実現できれば,真空中を航行する宇宙船は巨大な金属製扉がなくても居住空間であるスペースコロニーに簡単に出入りできることになるでしょう.このテーマでは実際に強力なプラズマを作ってみて,本当にこのような窓(プラズマウィンドウ)が実現可能であるのかを様々な方法で調べます.

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広島大学(ビーム物理研究室:桧垣・伊藤)
実習テーマ:電子やイオンを閉じ込めてみよう
電子プラズマをフォスファースクリーンで計測した例

実施場所:広島大学(東広島キャンパス)
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hhigaki/jindex.html
内容:プラズマを長時間閉じ込めるには様々な工夫が必要で、技術的な困難を伴うこともあります。一方で、電場や磁場を使うと大量の電子やイオンなど(プラズマ)を真空中に閉じ込めることが可能になるのは事実で、特殊な状況では陽電子や反陽子を閉じ込めることも可能になります。この実習では実際に電子やイオンのプラズマを真空中に閉じ込めて様々な振動現象の観測や画像計測を行います。

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愛媛大学(神野研究室、前原研究室)
実習テーマ:プラズマで細胞を光らせてみよう 〜プラズマ医療・プラズマ遺伝子導入の実用化〜
胚盤に蛍光分子が導入され、孵化したスマの稚魚が緑の蛍光を示している様子。丸の中は沿面放電処理の様子。

実施場所:愛媛大学工学部
URL
内容:プラズマの新しい利用法として、医療やバイオ・生物学の分野での利用についての研究が盛んになっています。愛媛大学ではiPS細胞の作成や遺伝子医療への応用、寒さに強い魚を生み出したりする農水産物の品種改良などへの利用を目指して、プラズマを細胞に作用させて細胞に遺伝子を導入する「プラズマ遺伝子導入法」の実用化研究を進めています。みなさんには、このプラズマ遺伝子導入の実験に参加して、緑色蛍光を発するタンパク質を生む遺伝子を細胞に導入して光る細胞を作成し、どのようなプラズマで細胞に遺伝子が導入されるのかを調べ、プラズマにより細胞に遺伝子が導入される理由を考えてもらいます。

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九州大学(出射・池添研究室)
実習テーマ:電波を使ってプラズマを調べてみよう



実施場所:九州大学筑紫キャンパス
https://www.triam.kyushu-u.ac.jp/ideiken/index.html
内容:電離層は上空、高度100 km 程度に存在するプラズマ領域で、入射された電波は、屈折、吸収、反射されます。屈折現象を使って、プラズマの密度を計測することができます。携帯電話よりかなり高い周波数の電波を扱います。今回、「シン・ゴジラ」に登場したフェイズドアレイアンテナを使って、目に見えるよう(可視化で)直接、電波を捉える基礎実験を行います。その上で、電波を使ってプラズマ密度を測ってみます。

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九州大学(花田研究室)
実習テーマ:プラズマを利用して、磁力線を観測しよう

左:QUEST実験装置全体
右:高速カメラで見るドーナツ型プラズマ
実施場所:九州大学筑紫キャンパス
https://hanadalab.triam.kyushu-u.ac.jp/
内容:小中学校の実験で、方位磁針や砂鉄を使って磁石の周りの磁力線を見たことがあるでしょうか?プラズマは電子やイオンがバラバラになっている状態を指しますが、磁力線があると、電子やイオンが綺麗に磁力線の周りを回り磁力線に沿ったプラズマが見えます。九州大学のQUESTという直径3mの球形の実験装置では磁場の形を自由自在に変化させて、プラズマを磁力線の螺旋の中に長時間閉じ込める実験を行っています。1秒間に1000コマ以上撮れる高速カメラでプラズマを捉えて、磁力線を実際に見てみませんか?

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