はじめに
コード開発において,ディレクトリの移動,ファイルの編集,実行は日々何回も行うものです。こうした作業を効率的に行うためのツール(MT-Tool)を開発したので、ここに紹介します。Perlで開発しているので,どんな計算機(パソコンも)にも移植可能です。
名前の2,3文字の入力で、直接そのディレクトリに移動したり(pcd),ファイルの編集(ped)が可能です。何年も前に作成したプログラム,計算実行のディレクトリを記憶の断片(作成時期,コメントに書いた解法等を手がかりに)からファイル,ディレクトリが探索(pfnd)できます。また,巨大コードの変数トレースをサポートするpinq,パラーメータサーベイを簡単確実におこなうTrunのツールがあります。
MT-toolを利用するだけでしたら、Perlの知識がなくても利用できます。自分流にカスタマイズするのであれば、学会誌6月号の記事「Perl入門」の知識で十分です。自作される場合には、制御構造(if/elsif/else)、数々の関数(grep、push、split、sort)、パターン照合演算子
(=~
s/xx/yy/等)、ファイルハンドル等の知識が必要となります。WebにはPerl入門のホームページがたくさんありますので,それらの情報はそこからえてください。特に文献[1]に示すホームページは良く纏まっています。MT-toolのスクリプトを参考に、具体的な記述方法、機能を確かめると、Perlの理解が進むと思います。本格的にシェルを作成しようとされる方は、変数のscopeの概念を、Perl5で導入されたmy、ourの考え方をきちんと勉強されることをお勧めします。