プラズマ・核融合学会誌  Vol.90 No.5〜8(2014年)連載

これまで本学会誌において,粒子シミュレーションの基本原理や解法,大規模並列コンピュータ環境を活用するための技法等が講座・小特集等で紹介されてきた.その一方で,低密度レーザープラズマ相互作用領域から高密度固体領域までの幅広い密度領域を一括して取り扱うための粒子シミュレーション技法が開発されており,衝突や電離過程,輻射放出等の,従来は粒子シミュレーションに含まれていなかった物理過程を考慮し,相対論的レーザープラズマの基礎課程から超高強度レーザーによる高エネルギー粒子や光子の生成輸送等までも対象としたシミュレーションも可能となっている.そこで,本講座では粒子シミュレーションの新たな展開として,これから先進的な粒子シミュレーション研究を始めようとする研究者や大学院生に向けて,上述した物理過程を粒子コードに取り込む技法や物理モデルの深化した粒子シミュレーション研究を紹介する.


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