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プラズマ科学は、半導体加工技術や環境保全技術から核融合エネルギー源の開発にわたる広範な分野の基盤として活用される一方、超新星爆発や高エネルギーの宇宙線加速機構、オーロラや太陽風の振舞、大気環境に影響する粒子線の起源の解明など、宇宙科学や地球規模の環境や気候変動を解明するための重要で魅力的な学術分野でもあります。講演会は、未来のエネルギー・環境技術や宇宙科学を担うプラズマ科学の魅力を広く紹介するために企画しました。講演内容の概要は以下の通りです。
I 「プラズマが拓くエネルギー科学」 中村 幸男 教授(核融合科学研究所/プラズマ・核融合学会常務理事)
太陽をはじめとして宇宙のエネルギー源の多くは核融合が担っています。環境負荷が小さい長期的なエネルギー源として核融合炉の開発が期待され、これまで研究が続けられてきましたが、炉心プラズマの実証はほぼ終わり、核融合発電炉の検討が進んでいます。講演ではエネルギーや核融合反応の基礎に加えて、核融合エネルギーの利用とプラズマ科学の役割などについてわかりやすく解説していただきます。
II 「プラズマが拓く環境科学」 堀田 栄喜 教授 (東京工業大学・大学院総合理工学研究科/イノベーション研究推進体「多機能革新プラズマ技術」代表)
クリーンで環境と調和したエネルギー源の開拓と利用は21世紀の重要な課題です。我々の周りでは低温・低密度の弱電離プラズマから超高温・完全電離の核融合プラズマまで、幅広い領域のプラズマが利用されています。パルスパワー、レーザー、マイクロ波などを駆使したプラズマ生成の技術から、エネルギー、半導体、環境保全技術への応用まで種々のプラズマ技術の開発状況について、紹介していただきます。
III 「地上のプラズマから宇宙のプラズマへ」 寺澤 敏夫 教授(東京大学・宇宙線研究所/東京工業大学・理学流動機構)
宇宙空間にあるガス状物質は、高密度の分子雲を構成する物質と、低密度で電離状態にあるプラズマに大別することが出来ますが、占める空間の体積では後者が圧倒的です。宇宙における華々しい現象として、超新星爆発、ガンマ線バーストなどが有名ですが、これらの現象では、狭い空間における急速なエネルギー解放に続き、そこから吹き出した爆風が周囲のプラズマと相互作用しながら拡がっていくことになります。爆風の先端には衝撃波が形成されますが、その衝撃波は多彩なプラズマ現象を生起させます。この講演では、そうしたプラズマ現象を中心として、最新の宇宙の姿について、解りやすく解説していただきます。
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