標記の会議が2005年7月18日-22日に,オランダのEindhovenにおいて開催されました。本報告は学会誌Vol.81-10月号に掲載されています。 |
第27回電離気体現象国際会議が,オランダのEindhovenで2005年7月18日から22日まで5日間の日程で開催された. 主要な参加国と参加者数を列挙すると,開催国のオランダ61名,日本57名,ドイツ50名,ロシア24名,フランス22名,米国19名,ルーマニア19名,韓国14名,イラン12名,チェコ12名,ベルギー10名等であり,全41カ国からの参加であった.全体の参加者数は378名で,前回のドイツGreifswaldの開催時402名から若干減少したものの,会場はほぼ満員で連日活発な議論が繰り広げられた. 本会議のトピックスは非常に幅広い分野を対象としており,下記の20に分類されている.
本会議の口頭発表は招待講演34件(General Invited Talks 10件,Topical Invited Talks 24件)およびワークショップ15件であり,ポスター発表は約350件であった.今回の会議の特徴としては,大気圧(高気圧)マイクロプラズマに関する発表が非常に多かったように思われた.初日の最初のプレナリーセッションでのイリノイ大学のEden教授をはじめとして,表面処理,光源,物質創製などの分野で,多くのマイクロプラズマまたは大気圧プラズマに関する発表がなされ,それに伴う計測技術開発に関する発表も多数あった. また,本会議の特徴として,話題性のあるテーマを討論するワークショップが会議2日目を丸1日使って行われた.テーマとしては,“Transient phenomena and pattern formation”と“To the memory of Daniel Schram’s 65th birthday”が選ばれ,それぞれ7件および8件の講演があった.特に後者のワークショップではEindhoven University of TechnologyのSchram教授の65歳の誕生日を記念して,Schram教授の研究成果を紹介しつつ,それに関連する発表がなされた. 今回はさらにEvening Lectureとして,「Exotic Gas
Discharges」と題した講演があった.講演とはいっても,現地実行委員長のKroesen教授らが白衣を着て実験者を演じ,ステージ上に設置されたガラス管内でさまざまなガス放電を実際にデモンストレーションしたものであり(写真参照),そのタイトルの通りエキゾチックなガス放電の世界を堪能させていただいた.また,研究からは外れるが,今回の会議ではイクスカーションの行き先が直前まで参加者に知らされないという,ミステリーツアー的な変わった趣向がとられた.その心は...実は目的地が遊園地であり,皆さん子どっもに戻って楽しんで欲しいということで,筆者自身も久しぶりにジェットコースターを楽しんだ. ![]() ![]() 最後になりますが,本会議では全ポスター発表の中から3件を選んでPoster Prizeを表彰することになっており,その1件に日本からM. Kono, M. Y. Tanaka, J. Vranjes, S. Yoshimuraらのポスター発表が選出されました.誠におめでとうございます. 次回はチェコ共和国のプラハで,2007年7月15〜20日の日程で開催予定である.なお,本会議の詳細については,下記のホームページで確認できるので,参照していただきたい.
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最終更新日:2005.12.27
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