2021.12.13(月)16:30〜
「核融合炉のHe排気とSIRモデルの数式のアナロジーに基づいたCOVID-19感染症の終息に関する考察」御手洗 修さん(先進核融合・物理教育研究所,東海大学名誉教授)


スケジュール

2021年12月13日(月)16:30スタート
16:30〜17:10 講演 
17:10〜17:40 グループセッション(ブレークアウトルーム)講演内容についての感想のほか、フリートーク



当日の講演資料

こちらから



講義の内容


感染症に関するSIRモデルの微分方程式の感染者数を表す式は,DT核融合研究で用いるHe灰粒子の排気の方程式と殆ど同じです.この数式のアナロジーを用いて,今までの数理感染学において深く考慮されていなかった”隔離項”の物理的意味を考察し,その結果隔離に要する時間をできる限り短くすることによって感染症を克服できることを示します.最近謎とされている東京の第5波の感染者の急減少の理由についてもこの観点からの計算結果を示し,新たな説明可能性を議論します.



参考文献



担当委員から

小島 信一郎(QST)

今年の「プラズマ・核融合学会誌」9月号を眺めていたら、いつもの学会誌では見かけないタイトルが飛び込んできました。それは、「経済とCOVID-19感染症対策を両立させるために-SIRモデルと制御核融合の数式の類似性を用いて-」というものです。読んでみると、COVID感染者と非感染者の関係は、D-T核融合反応時のHe粒子数と重水素&三重水素粒子数の関係に類似しているという視点で書かれた内容で、普段ニュースを見ながらも考えもしなかったものでした。

今回の講演では、長年核融合研究をされ、東海大学退官後も幅広く情熱的に研究をされておられる御手洗先生をお招きし、核融合研究の応用例としてのCOVID-19の感染者モデルについての研究内容をご講演いただきます。

核融合反応と感染状況の予測は全く異なる研究に思えますが、御手洗先生の目を通すと、不思議と類似点が浮かび上がってきます。
プラズマ・核融合を研究している私たちだからこそわかる視点から、昨今のCOVID-19の感染モデルを一緒に考えてみませんか?
本当にロックダウンに効果があったのか? ワクチンの影響は? 他に対策があるのでは? いろいろなことが見えてきそうです。

ぜひ、ご聴講ください!!!「学び,横のつながりで強くなる」若手フォーラムをこんな機会にしていきましょう!