MESSAGE

プラズマ・核融合学会がこれまで開催してきた「プラズマ若手夏の学校」は、昨年度の九州大学での開催をもって全57回となりました。このプラズマ若手夏の学校を通じて,プラズマ・核融合を学ぶ全国の4年生・大学院生間の活発な交流が行われ,分野の活性化に貢献してきました。また,多彩な人材も輩出されてきました。

現在プラズマ・核融合学会では,4つの領域(プラズマ基礎,プラズマ応用,核融合プラズマ,核融合炉工学)をベースに活動を行っていますが、プラズマ・核融合研究に於いては幅広い研究が行われており,分野を横断した交流が不可欠になっています。

そこで今回,プラズマ若手夏の学校をリニューアルし,4年生・大学院生間の人材交流により焦点を当てた「プラズマ・核融合学会 若手フォーラム」を開催することにいたしました。

この若手フォーラムの特徴としては,全国の大学の大学院生有志で構成された実行委員会で企画が立案され,プラズマ・核融合学会年会と密に連携するために年会前日に開催されることが挙げられます。また,プラズマ・核融合学会の学生会員であれば,参加費は無料です。

全国の多くの4年生,大学院生に参加していただき,分野を横断した活発な交流が行われ,若手研究ネットワークが構築されることを願っています。

Information

★若手交流会への質問を募集!
若手フォーラムにおける「若手交流会」プログラムでは、皆さんの研究や分野に関する悩み・疑問を集め、解決のための議論を行い、今後のためにアーカイブすることを考えています。つきましては、質問(悩み・疑問)を募集します。その際、お手数ですが、質問の分類のために「#タグ」を付けてください(タグはわかりやすいものであればなんでもかまいません。複数回答可)
→こちらからお気軽に多様な質問をお寄せください。お待ちしています!


⽇時:2019 年11 ⽉28 ⽇(⽊)(*終了後 懇親会があります)
場所:名古屋大学 東山キャンパス ES総合館 [Access]
懇親会:レストラン 花の⽊

参加費:学⽣学会員の参加費は無料です。また、この会合の参加者は第36回年会の参加費が無料になります(但し、発表する場合は通常の参加費が必要です)。懇親会の会費は別です(3500円を予定)
参加人数:80名 

Committee

  • 太田雅人(大阪大学理学研究科・D2・プラズマ基礎)

  • 皆川裕貴(日本大学大学院生産工学研究科・M1・プラズマ基礎)

  • 田村晃汰(名古屋大学工学研究科 電子工学専攻・M2・プラズマ応用)

  • ジャン・ソウォン(筑波大学数理物質科学研究科物理学専攻・D3・核融合プラズマ)

  • 小島信一郎(九州大学応用力学研究所・D2・核融合プラズマ)

  • 夏目祥揮(名古屋大学工学研究科 電気工学専攻・M2・核融合プラズマ)

  • 松永信之介(総研大 核融合科学専攻・5年一貫制 4年(核融合炉工学)

  • 大野哲靖(名古屋大学工学研究科・担当理事)

  • 荒巻光利(日本大学生産工学部・担当理事)

  • プラズマ・核融合学会事務局

Program

10:00 受付開始

10:30-12:30
「ポスターを制する者は、学会を制する!
- 「センス不要!伝わる研究ポスター作成術」勉強会」

講師:小野 英理 先生(京都大学情報環境機構 IT企画室)→ 詳細はこちら

13:30-15:15
「年会を10倍楽しむための最新トピックス講演会」
中部大学で開催される第36回年会のシンポジウムやオーガナイズドセッションの登壇者の方々から、それぞれの聴き所について、やさしく&ピンポイントでお話しいただきます。詳細はこちら

15:30-17:30
「若手交流会〜お悩み相談室」
研究に関する悩みをみんなで相談し,解決しよう -
★ただいま、若手交流会への質問を募集中!
→こちらからお気軽に多様な質問をお寄せください。お待ちしています!

18:00-20:00 懇親会

第1回プラズマ・核融合若手クイズ大会
初代チャンピオンは? -

センス不要!伝わる研究ポスター作成術」

10:30-12:30 講師:小野 英理 先生(京都大学情報環境機構 IT企画室)

小野先生の講義で研究ポスター作成の基礎を学びます。その後、3人程度のグループを結成して、年会で発表するポスター等のデータを用いてお互いに研究発表します。さらにポスターの改善に取り組み,魅力的なポスタープレゼンテーション技術を磨きます。可能であれば、ノートパソコンと、8分程度で発表できる研究発表ポスター(スライド可)のデータファイルをご用意ください。研究発表ポスターを作成したことがないB4,M1の参加も大歓迎です!

持ち物::(1) ノートパソコン (2) (できれば)8分程度で発表できる研究発表ポスターのデータファイル

★講演者プロフィール
霊長類研究の傍ら、ウェブサイト等のデザイン制作を経験。2015年より京都大学次世代研究創成ユニットRAに着任、若手研究者を対象にした支援を行う。2018年より現職。Webを通じた情報発信の実務やその体制構築を進める傍、科研費研究計画調書を題材にした学術情報のデザインに関する講演を行う。博士(理学)。

参考リンク:
http://k-connex.kyoto-u.ac.jp/ja/wp-content/uploads/sites/2/2016/07/160711-posterseminar-pub.pdf

年会を10倍楽しむための最新トピックス講演会

13:30-15:15
第36回年会のシンポジウムやオーガナイズドセッションの実際の登壇者の方々から、聴き所についてお話しいただきます。

【核融合プラズマ】BAフェーズIの成果とBAフェーズII計画
★東島 智 先生(量子科学技術研究開発機構)
日本原子力研究所(現,量子科学技術研究開発機構)に入所して、これまでに,JT-60Uプラズマ実験に約10年間,JT-60SA機器設計・製作に約5年間,プロジェクト管理に約10年間従事.
★2007年6月より日欧協力で開始した幅広いアプローチ(BA:Broader Approach)活動は,今年度(2019年度)フェーズⅠの活動を終了します.このBA活動では,3つの事業;国際核融合エネルギー研究センター(IFERC [アイファーク])事業国際核融合材料照射施設工学実証・工学設計活動(IFMIF/EVEDA)事業サテライト・トカマク計画(JT-60SA)事業を成功裏に実施してきました.加えて,2020年4月より新たにフェーズⅡの活動を開始すべく,日欧両政府の協議が続いています.今回の講演では,3事業のこれまでの総括と今後の展望を取りまとめます.


【応用】プラズマ/バイオ/医療の多角的融合による革新的プラズマ科学の応用最前線
★平田 孝道 先生(東京都市大)
1992 年岩手大学大学院工学研究科(電気工学専攻)修士課程修了、 1993 年東北大学工学部助手、2003年東北大学大学院工学研究科講師、2005年武蔵工業大学(現東京都市大学)工学部電子通信工学科助教授、2007 年同大工学部生体医工学科(現医用工学科)准教授、 2013年同大工学部医用工学科教授、現在に至る。研究・専門テーマは、「カーボンナノチューブを用いた新規ナノバイオセンサの開発研究」、「大気圧プラズマ照射による細胞/組織の活性化」、「火傷・創傷治癒,並びに脳・肺・心臓の疾患治療に関するプラズマ応用展開」、並びに「集積機能性ミネラル結晶体による生体機能活性化」に従事。
★今回の講演では,大気圧プラズマによる疾患治癒の成果と今後の将来、さらに「プラズマ/バイオ/医療の組み合わせが今面白い!」についてお話します。

【核融合炉工学】大型核融合実験装置におけるPWI研究の進展
★波多野 雄治 先生(富山大学)
★現在フランスで建設が進められている国際熱核融合実験炉 ITER(イーター)では、第一壁にベリリウム(Be)を、ダイバータ板にタングステン(W)を用います。ITERの運転開始に先行して炉心プラズマとBe-W壁の相互作用(Plasma-Wall Interactions, PWI)を研究するため、欧州のトカマク装置JETが大改造を経てITER同様の壁材料構成を持つ装置に生まれ変わり、2011年にITER-like wall(ILW)実験を開始しました。日欧は共同で、JET-ILW実験で使用されたBeおよびWタイルの分析を進めています。また、核融合科学研究所大型ヘリカル装置LHDでは2018年より重水素実験が開始され、壁材料の分析を通した高エネルギー粒子の閉じ込めの解析など、PWI研究が新たなフェーズに入りました。36回年会「シンポジウム7 大型核融合実験装置におけるPWI研究の進展」ではJETの研究者もお招きし、JETやLHDにおける最新の研究成果を報告すると共に、今後の展望を議論します。


【基礎】データ駆動プラズマ科学 ー現状と課題ー
★藤井 恵介 先生(京都大学)
★機械学習・人口知能は最近なにかと話題で、その周辺の分野、例えば情報数理、統計力学なども勢い置く発展しています。使いやすいプログラムライブラリ等も公開されており、誰でもニューラルネットや深層学習を試すことができるようになってきました。オーガナイズドセッション「データ駆動プラズマ科学」では、このような情報科学的知見をプラズマ科学分野に取り入れ、この分野を加速させることを目指しています。今回の講演では、確率分布という概念を軸足にして機械学習のさわりを紹介したあと、プラズマ科学分野への適応において、何ができていて、何ができそうで、何ができていないかの例をいくつかあげたいと思います。
https://github.com/fujiisoup/CV

Access

受け付けは終了いたしました
  • ★会場:
    名古屋大学 東山キャンパス ES総合館(名古屋市千種区不老町)

    ★交通:
    名古屋市営地下鉄名城線「名古屋大学」駅から徒歩1分

    ★懇親会:レストラン 花の⽊