最終更新日:2019.7.16

 令和元年6月7日より2年間、本学会の会長を務めることになりました森 雅博です。本学会は、プラズマあるいは核融合の研究開発に関係する研究者のコミュニティです。本学会の役割は、会員・学生会員として本学会を構成する研究者の研究開発活動を通しての知の創造やその応用がより活発に発展するように支援することと認識しています。


 そのためには第一に、研究者同士が研究上の情報を交換したり議論したりして新しいアイデアや研究者同士の連携が生まれる場を提供することが重要であり、本学会の年会の開催・運営学会誌「プラズマ・核融合学会誌」の発行を中核事業として行いつつ、日本原子力学会核融合工学部会と共同で開催する核融合エネルギー連合講演会専門委員会活動支部活動等の事業を行っています。これらの事業を学会員にとってより有益なものとしていくために、2018年度からは学会員の意見を踏まえたうえで(1) 基礎、(2) 応用、(3) 核融合プラズマ、(4) 核融合炉工学の4領域を設け、それぞれの領域が各領域長を中心にその特性に応じた企画を立案し推進する取り組みが始まりました。これらの領域活動の一環として、各領域の研究者に加えて他の領域の専門家や他学会の専門家を交えるオーガナイズドセッションを2018年度年会時に設け多くの参加者を得て、有意義な情報交換の場として幸先の良いスタートであった思います。核融合エネルギー連合講演会も、今後本学会としては「核融合プラズマ」および「核融合炉工学」の2領域が主体となって日本原子力学会核融合工学部会と共同で開催する事業と位置づけ、次回講演会(2020年)開催に向けて取り組むこととなります。これらの活動を継続して推し進めるとともに、より多くの企業エンジニア等が参加しやすい年会での場を検討して企画すること、学会誌「プラズマ・核融合学会誌」や学会ホームページを各領域の独自性のある情報発信の場として活用することなどに取り組んで、研究の深化、新たな展開、学際化に資することができればと考えています。


 第二に重要な活動は、人材育成のための教育・啓発活動への取り組みであり、本学会の会員が携わる多様な先端研究が持続的に発展していくためには必要なものと考えています。高校生シンポジウム等を効率的かつ高いレベルで実施できるためにボランティアネットワークを構築してきましたが、これを継続して進めます。また、「若手夏の学校」の運営方法や内容を見直し、若手のニーズに応じた講習や情報交換の場を提供する「若手フォーラム」として新たな発展をめざした取り組みに着手したところです。そのために若手のネットワークの構築を支援してまいります。学会賞等の事業は研究者育成に資する重要なツールの一つです。特に年会や核融合エネルギー連合講演会における若手発表賞は、若手研究者の意欲を触発し、優秀な研究者の育成に役立つ重要な事業です。評価の結果のみならず、発表時の会場審査員との活発な質疑応答を通して若手研究者に与える影響は計り知れないものがあります。多くの会場審査員にお願いしている大変なご負担にも配慮しつつ、若手研究者のより有効な育成に繋がるように、実施方法の改善に努めながらしっかりと継続していきます。


 第三は、国内外への関連情報の発信です。本学会員の生み出した最新の学術・応用に関する成果の情報を世界に発信しアピールするために、英文論文誌Plasma and Fusion Research(PFR)を学会員に活用していただくとともにその国際的な存在感を高めていく努力を継続して行っていく必要があります。また、プラズマ・核融合に関する研究が今後ますます発展していくためには、その研究活動が社会に広く理解され支持されることが重要です。プラズマや核融合については一般の方々の認知度が必ずしも高いとは言えず、本学会としてもますますの努力が必要と思われます。


 以上述べました学会の活動をしっかりと進めていくうえで、学会員の声を汲み取り活かしていくことが理事・理事会の役目と考えています。ご意見やご提案がありましたら是非とも理事にお伝えいただくか、学会事務局にお寄せいただけるとありがたく存じます。学会員のための学会員による学会活動を皆様と一緒に盛り上げたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。


令和元年7月吉日
一般社団法人 プラズマ・核融合学会 会長  森 雅博