時 間
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題 目
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内 容
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講演者
(敬称略)
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9:30
(10分)
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開会挨拶
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小宮山 宏
(東京大学)
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9:40
(50分)
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プラズマ基礎
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プラズマプロセッシングを理解するために必要なプラズマ物理・化学の基礎知識を概説する.プラズマの定義から始め,様々な種類のプラズマの特徴,プラズマを生成・維持する方法とその機構,また,プラズマ中の素過程や化学反応等について,基礎概念を整理する.更に,プラズマにエネルギーを注入する方法として重要な波動現象やプラズマ表面相互作用などプロセスに関連深いトピックスに関して議論する.
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浜口智志
(京都大学)
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10:30
(50分)
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プラズマ放電
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プロセスシングに用いられるプラズマの多くは電気的な放電によって生成され,直流放電,交流放電,高周波放電,マイクロ波放電,レーザ光放電など電源の種類によって様々な方式が実用化されている.これ等以外にも多様な放電方式が実用化されているが,ほとんど全ての方式には基盤において共通する放電の物理メカニズムが存在する.しばしば単純に`プラズマ放電は,電子が電界によって加速され,それが電離を起こすことによって維持されている`と説明される.しかしながらこのような説明は本質的な誤解を含んでいて,この立場で放電を制御しようとしてもうまく行かない.本講座は放電物理を正しく理解するための入門である.
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桂井 誠
(東京大学)
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11:20
(40分)
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プラズマプロセシング用大口径プラズマ源の開発
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プラズマCVDやエッチング等のプラズマプロセシング用プラズマ源として各種のプラズマ源が使用されている.現在,エッチングにおいては数mTorr領域で直径300mmの大口径プラズマが要求されている.一方,アモルファスシリコン太陽電池の低価格化には高速製膜及び大面積化が重要な課題となっている.さらに2
eV程度の低電子温度プラズマが要求されるようになった.本講習会では,特に,プラズマの大口径化,周波数効果,低電子温度化等の課題についての現状とその見通しについて述べる.
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河合良信
(九州大学)
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12:00
(60分)
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昼 食
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13:00
(60分)
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プラズマエッチングの基礎と応用,および今後の展開
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まず,エッチングの基礎を述べ,特にULSIプロセスへの適用に際し,微細/高アスペクト比コンタクト孔とLow-k材料のビィア孔形成への電子エネルギ制御研究を紹介し,これらのエッチング機構について解説する.更に,プラズマプロセスの再現性を左右するフロロカーボンプラズマと反応壁との相互作用を論じ,最後に,パターン幅は比較的広いがSiウェハ高速貫通加工やμーTAS用のマイクロキャピラリの溝形成などの応用についても触れる.
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堀池靖浩
(東京大学)
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14:00
(60分)
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プラズマCVDの基礎と応用(アモルファスシリコンの成長過程)
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多様なプラズマプロセシング分野の中で,プラズマCVDプロセスは,エッチングプロセスとともに応用における重要なプロセスである.その中で比較的単純な系として,薄膜シリコン系太陽電池や液晶駆動用の薄膜トランジスタへの応用が行なわれているモノシラン(SiH4)グロー放電プラズマからのアモルファスシリコン薄膜の作製過程を取り上げ,プラズマ気相における反応過程および膜成長表面における反応過程について解説し,アモルファスシリコン薄膜の製膜プラズマ条件と作製された膜の膜質との因果関係の微視的な理解に基づいた膜質制御方法の提案について述べる.
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松田彰久
(電子技術総合研究所)
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15:00
(30分)
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休 憩
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15:30
(60分)
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プローブによるプラズマ診断の理論と実際
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プローブ法は,低温プラズマの最も基本的で且つ有用な計測法であり,広く用いられている.しかし,実際の測定で得られるデータは,プローブの理論と異なる場合が多く,正確な結果を得るためには経験が必要である.特に最近のプロセス用反応性プラズマの診断では,その傾向が顕著である.それらについて,初心者向けに解説する.
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堤井信力
(武蔵工業大学)
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16:30
(60分)
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プロセスプラズマ実験の安全管理
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プロセスプラズマ実験の安全管理ついて概説する.プロセスプラズマ実験における危険の多くは,実験でよく用いられる特殊材料ガスの危険性に依るものである.特殊材料ガスは,爆発危険性が極めて高く,さらに多くのガスは毒性も併せ持っている.これらの危険性について充分に理解した上で確実な実験の安全管理をおこなう必要がある.本講演では,特殊材料ガスの種類,特性,安全上の注意点について説明し,事故例等を交えて適切な安全管理について解説する.
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土橋 律
(東京大学)
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17:30
(10分)
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閉会挨拶
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